医学ライターSpicaの高血圧治療

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高血圧治療3日目治療選択:「薬を出してほしい」と言ってみよう

さて、治療です。

 

世界でもメチャメチャ有名なB先生がどんな治療を選択するのか?

興味津々です。

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  • どんな指導をするか?
  • どの薬を選ぶか?
  • それとも他の専門医でのさらなる精密検査を依頼するか?

と期待に胸躍らせていたら

 

B先生の方から、

「さて、どうしようか?」と言ってきました。

「薬を出すには微妙なところなんだよね。」と。

 

なんと、薬を出さないという選択肢が…

いや、、、確かに…

 

 

今日の私は初診患者です。そして、血圧計のモニターに出ている値は160/115です。

 

この血圧値を日本高血圧学会が策定している『高血圧治療ガイドライン2019』にあてはめてみると、血圧分類はⅢ度高血圧にあたり、リスク層は私が男性という点でリスク第2層に該当します。

つまり、高リスクにあたります。

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しかし、上の血圧の160は、なんとも微妙です。上の血圧があと「1」低ければ、上の血圧だけはⅠ度高血圧に相当します。もし仮にⅠ度高血圧であれば中等リスクになります。

 

ガイドラインに記されている「160-179/100-109」の「/」は「または」であって、「かつ」ではないので、私の血圧がⅢ度高血圧であることは間違いないのですが、血圧は上の血圧の方が患者の将来を予測する能力が高いことが多くの研究で分かっているので、上の血圧が160なのは、私のリスクを見極めるうえで、とても微妙です。

 

今回の検査結果から判断すると、おそらく、私は中等リスクと高リスクの間で、やや高リスク寄りといったところなんでしょう。

 

実は、この中等リスクと高リスクの違いは、今の私の治療にとってはとても大きいです。なぜなら、両者では治療法が変わる可能性が高いからです。

 

 

実際、『高血圧治療ガイドライン2019』において、両者では異なる治療が推奨されています。

  • 中等リスクは、生活習慣の改善を促し1か月様子を見る
  • 高リスクは、すぐに高血圧治療薬で治療を開始

 

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やばい。これは、薬を出されないかもしれない・・・

 

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そこで、降圧薬が出ないという私にとっては最悪な事態を避けるために、

「先生、私としては不安なので、薬を出していただけると嬉しいんですが…昨日、一昨日と180を超えていましたし…」

とB先生に正直に頼みました。

 

すると、B先生も「それなら」と言って、薬を出すことに快諾してくれました。

 

「じゃあ、アムロジピンの5mgで良いかな」

 

さすがです!!

 

アムロジピン5㎎なら、私は言うことありません。

素直に従います。