家庭血圧計購入:家庭血圧計の選び方
高血圧を治療するにあたり、早速、家庭血圧計を購入します。
いざ血圧計を購入するとなると、たくさんの種類があり、一体どれを選んだら良いのか?
医学ライターをしている私でも悩みました。
しかし、血圧は測定方法によって大きく値が変わりますので、いい加減に選ぶわけにはいきません。血圧計の選択は地味ですが、高血圧治療においてとても大切です。
それでは、どのように選べば良いのでしょうか?
私が血圧計を選んだ方法を紹介します。
血圧計の大きな違いは、血圧の測定方式と測定場所です。
①測定方式
以前、診察室で、お医者さんは
患者さんの上腕にカフを巻き
シュッシュと手動ポンプで空気を入れ
空気を少しずつ抜きながら
音の変化を聴診し
水銀計で血圧を測る
という方法(聴診法)で血圧を測定していました。
しかし今では、
水銀による環境破壊を理由として水銀含有機器の製造が禁止されています
そこで登場したのが、現在広く出回っている電子血圧計です。
電子血圧計は、半導体圧センサー(圧トランスデューサー)により血圧を測定します。精度が高く、安価で、医師のような熟練の腕も必要ありません。
実際、高血圧学会が作成している『高血圧治療ガイドライン2019』には、
「自動血圧計の精度は、我が国の製造会社の装置であれば大きな問題はない」
と記載されています。
しかし、私は疑い深い性格なので、
念には念を入れて
測定精度が基準値以上であれば付与されるJIS規格や医療機器承認を受けているかも確認しました。
②測定場所
大きく分けると
- 手首で測定するタイプ
- 上腕でカフを巻いて測定するタイプ
の2種類があります。
この選択においては、
「上腕でカフを巻いて測定するタイプ」の一択です。
「1.手首で測定するタイプ」がたくさん販売されていますが、前述のガイドラインでは、「現在入手可能な手首カフ式の血圧計は、臨床現場での治療方針決定に用いる機器としては不適切である」とはっきり記されています。
その理由は、
- 測定時の手首の高さが心臓と5㎝ずれただけで3.5mmHg以上の血圧差が出る
- 手首の骨、腱が固すぎて手首の血管を閉塞できない(血圧を測定できない)
- 手首の屈曲・過伸展が測定に影響する
です。
コンパクトさ、安価さを求めて購入される方もいらっしゃるかと思いますが、正しい血圧値を測定できないと測定する意味が半減しますので、上腕測定をお勧めします。
さきほど「電子血圧計は測定精度が高い」と上述しましたが、それはきちんと「脈をとれた場合」が前提です。手首カフですと、きちんと脈をとることが難しいのです。
では、どの上腕式血圧計が良いか?
一番大切なのは、いつも正しい姿勢で血圧測定できることです。
それができれば、なんでもOKです。
ですから、「穴の中に腕を差し込むタイプのごっつい血圧計」である必要はありません。
実はこのタイプは、いつも同じ姿勢で血圧測定できて一見良さそうなのですが、正しい血圧測定姿勢を取れるように場所を(微調整も含めて)設定しないといけないので意外と難しいです(悪い例:血圧計の高さが低すぎて強い前傾姿勢で測定している)。
さらに高価だし、大きくて邪魔ですし、私はお勧めしません。
むしろ、自分で上腕にカフを巻くタイプの血圧計の方が、いつでも、同様に正しい姿勢を取りやすいと思われます。そして、こちらの方がリラックスした姿勢で測定できるのでより良いです。
そこで、私は、シンプルに自分で上腕に巻くタイプにしました。
メーカーは、無難にオムロンにしました。
血圧計のシェアNo.1のメーカーで、made in Japan なので大きな間違いはないだろうという理由です。
次に、これもいろいろある「血圧計の機能」ですが、
- カフぴったり巻きチェック機能
- 体動お知らせ機能
- 不整脈お知らせ機能
は、欲しいと思いました。
なぜなら、いずれも正しい姿勢と測定に必要かつ素人ではわかりにくいことを教えてくれる機能だからです。
購入先は、Amazonです。
安いし、家まで届けてくれるし、言うことありません。
そうして、私は、オムロンのHCR‐7104という血圧計を選びました。
上腕式血圧計のベーシックタイプです。
ベーシックタイプで、シンプルそうですが、必要な機能はすべてついており、これ以上の機能は、私個人的には不要でした。というより、これ以上の機能はむしろ邪魔かなと思われます。
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